【第77回『博多ラーメン』】

元祖赤のれん 節ちゃんラーメン
 

■海外は日本式ラーメンブーム

今ラーメン業界は海外出店がブームである。先日上場したばかりの『博多一風堂』は国から20億円の融資を得てヨーロッパに進出。熊本発祥の『味千ラーメン』は香港を経て中国国内に600店を展開するメガチェーンだ。新宿『麺屋武蔵』も海外に展開するが、魚介系ラーメンのパイオニアながらも、海外店では豚骨ラーメンを提供している。
 
 

■日本式ラーメン=豚骨ラーメン

要するに、外国では日本式ラーメン=豚骨ラーメンと伝わり、海外の人にとって乳白色のスープが日本式ラーメンなのだ。日本で豚骨ラーメンと言えばまず頭に浮かぶのが博多ラーメン。今回はその博多ラーメンにスポットを当てたい。
 
 

■博多ラーメンの元祖は『赤のれん』

元祖赤のれん 節ちゃんラーメン1948年、『赤のれん』創業者・津田茂氏が、戦時中に中国で食べた「十銭そば」の豚骨スープを、また『博龍軒』創業者の山平進氏が台湾に住んでいた叔父の製麺技法を互いに持ち寄り、現在の博多ラーメンが生まれた。豚骨を長時間強火で炊き出した濃厚なスープ、低加水の細麺が特徴。
 
元祖赤のれん 節ちゃんラーメン
元祖赤のれん 節ちゃんラーメン
 

■替え玉の発祥は『元祖長浜屋』

長浜漁港の忙しい市場商人相手のため、茹でる時間を短くするためにより麺を細くした結果のびが早くなった。なので、麺の量を減らしおかわりをできるようにしたのが替え玉というシステムの発祥。替え玉は現存する『元祖長浜屋』が元祖になり、ニンニククラッシャーの元祖は『ふくちゃんラーメン』といったように、ストロングな博多スタイルは様々なラーメン店が関わりをもつことで作り上げられたと言える。
 
 

■『一蘭』はラーメン界のロールスロイス

一蘭私が実際に中国人からいろいろ情報を聞くと、透明なスープの醤油ラーメン・塩ラーメンは中国国内でも食べられる。乳白色でクリーミーな食感の豚骨スープこそが日本のラーメンなのだと。とりわけ全国展開する『一蘭』の人気は高く、「ラーメン界のロールスロイス」という評価まで聞こえて来る。中国から伝わり日本で発展し、逆輸入の形で再評価される日式ラーメン。グローバルフードとして世界に広がるラーメンの展開に要注目だ。

 
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【元祖赤のれん 節ちゃんラーメン 天神本店】
住所:福岡県福岡市中央区大名2-6-4
電話:092-741-0267
営業:11:00~23:30
定休:不定
 
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    この記事をまとめると…

  • ラーメン研究家の石山勇人が、毎週オススメのお店を紹介
  • 今週は、海外でも人気の『博多ラーメン』にスポットを当てる
  • ストロングな博多スタイルは様々なラーメン店が関わりをもつことで作り上げられた
この記事を書いたライター
石山勇人(いしやま・はやと)
ラーメン研究家。食べ歩いたラーメン店は6000軒を超え、今なお1日2軒のペースでラーメン店をリサーチ&取材に明け暮れる毎日。『王様のブランチ』の出演をはじめ、テレビ番組への出演、企画協力多数。
         

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